

PROJECT MEMBER
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T.S.JAE Electronics, Inc.
経営学部 一般経済学科
2003年卒業 -


Y.H.コネクタ第四営業本部
法文学部 総合政策学科
2008年卒業 -

R.Y.コネクタ第四営業本部
人間文化学部
英語コミュニケーション学科
2017年卒業 -


Y.H.コネクタ事業部
製品開発第二部
工学部 電気工学科
2004年卒業 -

H.H.コネクタ事業部
製品開発第二部
理学部 物理科学科
2015年卒業

海外売上高比率が約60%を占め、
生産拠点が各国に分散しているJAE。
しかし、数年前まで、その事業の多くは
日系メーカーとの取引によって支えられており、
海外メーカーとの直接取引は限られていました。
世界市場におけるJAEのブランドや技術力が
まだ十分に認知されていない状況の中、
海外大手EVメーカーとの大型案件獲得は、
JAEの技術力と品質を世界に証明し、
グローバルサプライヤーとしての
存在感を確立するための重要な挑戦でした。
2023年1月、
シリコンバレーの中心部に位置する、
JAE Electronics, Inc.の
クパチーノオフィスへ異動となり、
大手EVメーカーを新たに担当することになった
営業担当・T.S.。
彼がまず取り組んだのは、
「JAEがどんな会社なのか」を
知ってもらうことでした。
会社概要を伝えるところから始め、
半年以上にわたり毎月欠かさず足を運び、
さまざまな提案を重ねました。
しかし、持ち込んだ提案は思うような
反応を得られず、空振りの連続。
それでも諦めることなく通い続け、
JAEの実績や技術力を粘り強く伝え続けました。
その努力の積み重ねは、突然実を結びます。
ある日、T.S.の携帯に
見慣れない電話番号から一本の着信が。
「コネクタの相談がしたい、
今から来てくれないか」
EVメーカーの購買部門のキーパーソンの目に
JAEの資料が留まったのです。
突然の連絡に驚きつつも、T.S.は即答しました。
「15分後にオフィスに伺います」
一本の電話をきっかけに、
新たなビジネスが動き始めました。




担当者VOICET.S.

今回、私が新たなクライアントを獲得するために徹底したのは、「コネクタのことならJAEに相談しよう」と思ってもらえる関係を築くことでした。泥臭い、スマートじゃないと感じる方もいるかもしれませんが、どんなに時代や働く環境が変わっても、結局ビジネスは人と人とのつながりから生まれるもの。デジタル化が進む時代だからこそ、人と人との信頼は、これまで以上に大きな価値を持ちます。丁寧に関係を築いていくことが、信頼獲得や新規ビジネスの創出につながっていく。このプロジェクトを通して改めて実感しました。


突然の一本の電話から、半年以上。
東京から事業部メンバーの出張も含めて
何度も打ち合わせを重ね、
少しずつ信頼を積み重ねながら、
既存製品の見積もりをご相談いただける
関係を築いていきました。
その積み重ねの先に舞い込んできたのが、
EVの心臓部ともいえる
バッテリー電圧制御ECU用カスタムコネクタの
採用メーカーを決める入札(コンペ)でした。
「絶対にこの案件を勝ち取ろう!」と
関係者皆が決意を固くしましたが、
ここからが長い挑戦の日々の始まりでした。
約1年にわたり、RFQ(見積要求書)への提案と、
その内容の改善を繰り返す日々。
最大の課題は価格。
当初、競合メーカーとの価格差は
3~4倍もありました。
現地でその数字を突きつけられた
開発チームリーダー・Y.H.は、
「これは並大抵の努力じゃ勝てない」と
危機感を抱き、
日本へ戻るとすぐに関係部署を招集しました。
この一大プロジェクトのために、
製品開発部、生産技術部、
工程技術部、品質保証部など、
100名を超えるメンバーが集結しました。
クライアントとのミーティングは週1回以上。
Y.H.や開発担当のH.H.を中心に、
メンバーたちは部門の垣根を越えて議論を重ね、
設計の見直しやコストダウン、
技術検討に取り組みました。
要求を一つクリアすれば、また次の要求が届く。
そのたびにチーム全員で知恵を絞り、
答えを導き出す。
メンバーたちにとっては、まさに終わりの
見えないやり取りが、約1年間続きました。
しかし、その積み重ねによって示されたのは、
JAEの技術力だけではありません。
どんな困難にも最後まで向き合い続ける姿勢が、
「最後までやり切るパートナー」としての
確かな信頼につながっていったのです。
こうした開発メンバーたちの努力の背景で、
当時、EVメーカーでは
中国依存のサプライチェーンを
見直す動きが進んでいました。
その中でJAEは、
日本と北米で安定した供給体制を
構築できることに加え、
JAEの強みである、
日本・アメリカ・メキシコでサプライチェーンを
究極に短くすることを可能にした
垂直統合生産体制を確立していたこと、
設計から製造までを一貫して担うこと、そして、
高品質な製品を安定して提供できる点を
高く評価されました。
そして、約1年にわたる開発を通じて示した
技術力、価格競争力、
そしてどんな課題にも
最後まで向き合い続ける対応力。
そのすべてが信頼につながり、
ついに、JAEは
バッテリー電圧制御ECU用カスタムコネクタの
開発パートナーとして選ばれたのです。








担当者VOICEY.H.

この仕事に限らず、私がいつも大切にしているのは、「ワクワクする仕事を、みんなでやること」です。営業担当のT.S.とは同期で、国内でも数々の大型プロジェクトをともに乗り越えてきた仲間です。そんな彼と、今度は海を越えて新たな挑戦に挑めたことは、私にとって大きな喜びでした。約1年に及ぶ提案活動は、決して簡単なものではありません。だからこそ、私たち二人が誰よりも熱量を持ち、蒸気機関車のようにチームの先頭に立ってみんなを力強く引っ張っていこうと決めていました。まだやったことのないことに本気で挑む。100人を超える仲間が一つになり、不可能だと思われた壁を乗り越えていく。その熱量の真ん中にいられたことは、私の誇りです。


正式採用が決まった喜びも束の間、
また新たな試練が待っていました。
2025年の2月に正式採用が決定し、
4月には設備着工。
当初クライアントから希望された量産開始は8月。
開発に与えられた時間は、わずか4か月でした。
通常であれば2年はかかるプロジェクトを、
その約1/6という短納期で
立ち上げなければならなかったのです。
さらに今回は、JAEとして初めて、
異種材料の立体成形を可能にする
「LIM(Liquid Injection Molding)成形」を
採用。
未知のスピードと未知の技術。
その両方に挑む、前例のないプロジェクトが
始まりました。
しかも、
このバッテリー電圧制御ECU用コネクタは、
EVの心臓部であり、採用されれば
全車種へ展開される重要部品。
通常であれば、新規のサプライヤーに
発注することはないであろうパーツであり、
クライアントが求める品質に
一切の妥協はありません。
量産開始に向かう中で、
数えきれないほど仕様変更があり、
金型完成後にデザイン変更の要望が
届くこともありました。
そのたびに設計を見直し、
関係部署と調整し、ゼロから検討をやり直す。
その繰り返しでした。
現場の負担は計り知れません。
それでも、毎週開かれる定例会議の
熱量が落ちることはありませんでした。
リーダーたちを筆頭に、
「お客様を驚かせるものをつくろう」
「この挑戦を必ず成功させよう」という想いが、
部門の垣根を越えてメンバーを一つにしました。
その熱意こそが、前例のないプロジェクトを
前へと動かす原動力になったのです。






担当者VOICEY.H.

初めてのお客様、初めての技術、そしてこれまで経験したことのないスピード感。すべてが前例のない挑戦だったからこそ、営業と開発、それぞれのリーダーが強くチームを牽引し、部門を越えて一丸となることで、大きな力を発揮することができました。今回のクライアントは、「前例を疑い、慣例にとらわれず、新しい価値を生み出す」ことを大切にする企業。失敗を恐れず挑戦を続け、未来を切り拓いていく。その姿勢に触れながらプロジェクトを進めた経験は、JAEにとっても大きな刺激となりました。この挑戦を通じて得たのは、一つの大型案件だけではありません。前例のないことに挑み、やり遂げる力をチーム全員が体感し、獲得できたこと。それこそが、JAEにとって何より大きな財産になったと感じています。



実際に仕様が決まっても、
今度は生産現場で困難は続きます。
求められるスペックが
何度改善を重ねても安定して出せず、
クライアントが求める寸法に収まりません。
開発設計のメイン担当者・H.H.は、
中国やベトナムの生産拠点に常駐し、
現場で改善活動を実施。
現地の技術者とともに原因を探り、
改善と測定を繰り返しました。
言語や文化の違いから意見が
一致しない場面も多く、調整に苦労する場面も。
そのような状況でも、相手の考えを理解しながら
粘り強くコミュニケーションを重ね、
課題解決に取り組み続けました。
2〜3か月にわたる生産拠点での試行錯誤の末、
ついに、生産現場でのスペックインを実現。
あの時、現地のスタッフと共有した達成感は
今でも忘れられません。




担当者VOICEH.H.

今回のプロジェクトを通じて改めて実感したのは、JAEの強みは、お客様のもとへ自ら足を運び、直接コミュニケーションを重ねる姿勢にあるということです。それはグローバルなビジネスでも変わりません。現地で対面するからこそ、言葉だけでは伝わらない課題やニーズを深く理解でき、より良い提案と強い信頼関係につながります。加えて、海外のお客様や生産拠点との協働は、自身の視野を広げ、エンジニアとして大きく成長できる貴重な機会でもあります。一方で、プロジェクトを通じて、自分自身の英語力を磨く必要性を痛感しました。グローバルで勝ち続けるためには、会社としても、英語で円滑にコミュニケーションできるエンジニアを増やし、お客様の近くで迅速に対応できる体制をさらに強化していければと思います。

このプロジェクトは、
JAEに多くの変化をもたらしました。
これまでコネクションもプレゼンスもなかった
海外大手EVメーカーの大型案件を、
新技術を武器にゼロから勝ち取ったこと。
さらに、一貫生産体制を強みに、
これまでにない短納期で量産を立ち上げ、
グローバル市場で新たなビジネスを
切り拓いたこと。
これらは、JAEにとって大きな成果となりました。
しかし、何より大きな財産となったのは、
「前例がなくても、自分たちなら実現できる」
という組織としての自信を得たことです。
積み重ねてきた成功体験の延長線上にはない、
誰も経験したことのないスピードや
要求に挑む未知の領域。
その中で、「本当にできるのか」という
問いに向き合いながら、
チーム一丸となって実現への道を
切り拓くことができました。
この成功体験は、JAEという組織にとっても、
新たな未来への原動力になりました。




担当者VOICER.Y.

今回のプロジェクトを通じて改めて感じたのは、JAEの可能性の大きさです。JAEは東証プライム上場企業であり、コネクタメーカーとして世界トップクラスの規模を誇っています。しかし、その一方で、「まだ誰もやったことのないことを実現したい」「お客様を驚かせる製品を生み出したい」という想いを、多くの社員が共有していることに大きな魅力を感じています。その背景には、若手であっても部門の垣根を越えて自分の考えを発信しやすく、それを受け止め、後押ししてくれる風土があります。今回のプロジェクトを実現できたのも、そうした環境があったからこそです。この成功体験を次の世代へつなぎながら、これからも新たな価値を生み出し、自分自身も会社とともに成長していきたいと思います。

※所属部署及び内容は取材時のものです。


















