車載向け防水小型コネクタ「MX80シリーズ」の極数バリエーションを拡充

2024年12月10日

　日本航空電子工業は、車載向け防水小型中継コネクタ「MX80シリーズ」において、販売中の2、3、4、6極タイプに加えて12極タイプをラインナップし、販売を開始しました。8極タイプも開発中であり、今後販売予定です。

概要

　ADASや自動運転、電動化の進展によって自動車内部に搭載されるECUや電子機器は増えていく傾向にあり、スペースの制約からコネクタの小型化が求められています。このニーズに応じて、当社は車載向け防水小型中継コネクタ「MX80シリーズ」の2～6極タイプを販売しており、自動車メーカー様、ティア1様のみならず、二輪車、農業機械、建設機械など防水コネクタが必要となる屋外モビリティ関連のメーカー様からもご好評頂いております。
　このような状況の中、多様なニーズにお応えするため、このたび新たに12極タイプの販売を開始し、開発中の8極タイプと合わせて極数バリエーションを拡充いたします。8、12極タイプではコンタクトを2列に配置して幅寸法を抑制しており、コネクタの嵌合時に密封状態を保ち水漏れを防ぐシールリングをハウジング部品にて覆う構造とすることで、シールリングに埃等の異物が付着しにくくなっています。

　MX80シリーズは、IP規格の保護等級IP67（オプションとしてIPX9Kタイプも用意）に対応し、主に北米地域で求められるUSCAR-2（*）規格に準拠した耐環境特性を有しています。フロントリテーナを採用することで端子の半挿入を検知でき、組立時の間違いを防止するとともに、明確なクリック音により嵌合確認が可能で、お客様の作業性向上に貢献いたします。
　また、本シリーズは非防水コネクタMX81シリーズと圧着ソケット端子が共通であり、幅広いワイヤーサイズに対応しています。接触信頼性の高い同じ端子を用いて、車両の防水エリアと非防水エリアの両方に使用できます。今後も極数展開、各種モディファイタイプの追加など、MX81シリーズと共にMX80シリーズのバリエーション拡充を図り、お客様の多様なニーズにお応えしてまいります。
*USCAR：United States Council for Automotive Research

特長

• ISO/JASO/EWCAP/VDA標準の0.64mmタブサイズを採用
• ソケット端子は非防水タイプのMX81シリーズと共通
• ピンコネクタ、ソケットコネクタともにプリセットのフロントリテーナを採用することで、端子の半挿入を防止
• 試験規格：USCAR-2、LV214
• 端子ピッチを2.54mmに設定することで、標準ピンコンタクトと接続可能
• 8、12極タイプはシールリングを保護するシュラウド構造

適用市場

一般仕様

材料/仕上

ピン中継コネクタ

構成部品	材料/仕上
ピンコンタクト	銅合金/錫めっき
ピンハウジング	PBT-GF15
リアカバー	PBT-GF15
フロントリテーナ	PBT-GF15
マットシール	シリコーンゴム

ソケットコネクタ

構成部品	材料/仕上
ソケットコンタクト	銅合金/錫めっき
ソケットハウジング	PBT-GF15
リアカバー	PBT-GF15
フロントリテーナ	PBT-GF15
マットシール	シリコーンゴム
シールリング	シリコーンゴム

各極数における開発ラインナップ

• ○は販売中。△は開発中であり、2025年以降に販売開始予定
• 10極タイプは、12極タイプの2極を穴埋めした仕様のため、外形サイズは12極タイプと同じ

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