コネクタとは

コネクタは、電力や電気信号の流れをつなぐための電子部品です。
コネクタはあらゆるところで現代社会を支えています。コネクタの機能と特徴、それを支える技術、その生産工程についてそれぞれご紹介いたします。

コネクタの利用分野

コネクタは、スマートフォンパソコンなど、身近なところから、人工衛星に至るまで世の中のありとあらゆるエレクトロニクス関連機器に、幅広く使用されています。それら機器の設計仕様は、とても複雑であり、目的に合せてきめ細かく対応するため、コネクタには極めて多種多様な品種があります。JAE製コネクタだけでも約3万品種を超えています。では、コネクタがどのような接続機能を果たすために使われているのか、なぜ必要とされているのか パソコンを例にご紹介いたします。
一つ目は、メモリソケットです。パソコン本体内のプリント基板に搭載されたメモリーをつなぐために使用されICソケットと呼ばれています。
次に、機器内部に使われているプリント基板用コネクタです。電子回路の機能ごとに複数枚で構成されているプリント基板どうしをつなぐ、また液晶パネルや、HDDといったモジュール機器をつなぐコネクタです。
最後は、インターフェース用コネクタです。パソコン本体とプリンタ、スマートフォンなどのモバイル機器、テレビや外部モニタ、LANなどのネットワーク機器とのインターフェース部分に使用され、情報をつなぐコネクタです。また、各種カードとの接続にはカード用コネクタが使用されています。

コネクタのメリットと必要性

パソコン内のプリント基板間やこれらとモジュール機器間を接続するには、回路どうしを直接はんだ付けすれば良いのですが、作業にとても時間がかかり、また、修理する際の取り外し等にも手間がかかります。ですが、機器の"つなぐ" "切り離す"作業がコネクタの利便性を活かすことで簡単にスピーディにできるようになります。そのため、大量生産、複数の生産拠点での機能ユニットごとの分業生産や、システム装置の組立、据付、またこれらの修理やメンテナンスが、周辺機器やネットワークとのインターフェース同様、容易に実現できるようになります。
ユビキタスネットワーク社会において、様々な機器が多様化する中で "つなぐ" "切り離す"が素早くできるコネクタの利便性が、なくてはならないものとなっています。

コネクタの構造部品

コネクタは通常2ピース構造となっていて、片方がプラグ、相手側はレセプタクルと呼ばれ、これらが一対となってコネクタの、つなぐ、切り離す、といった機能を果たしています。また、プラグ、レセプタクルは、ともに電気を通すコンタクト、コンタクトを保持しコンタクト間の絶縁機能を果たすプラスチックで出来たインシュレータ、これを保護するシェルと呼ばれる外殻部品から構成されています。
コネクタの要であるコンタクトは、ともに導電性の高い銅合金でできており、通常プラグ側にはバネ特性を持たないピンコンタクト、レセプタクル側にはピンコンタクトをしっかり受け止めるよう、バネ特性をもたせて加工されたソケットコンタクトが配置されています。レセプタクルにプラグを差し込むことで、コンタクトのバネ特性を利用し、しっかり接続され、電力や信号を流すことができます。

コネクタの構造部品

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