2022/02/28

コネクタ 自動車 解決事例

BMSのコネクタ選定、品質はもちろん実績・信頼性も重要なのだ…

車載用途に求められる性能を全て備えた、最適なコネクタが見つかった!

背景

自動車メーカーB社の開発部は、現在開発中のEVに搭載予定の新バッテリー管理システム(BMS)に採用する主要コネクタ類の検討を進めていた。従来はバッテリーメーカー主導で選定をしていたが、性能の最適化を図るため今回はB社が行うことになった。しかし、市場要求である高い環境性能とコネクタサイズを両立した製品の選定は難航を極めた。

課題

難航するコネクタ選定…最適化に必要なのは小型化・薄型化だけではなかった

BMSは、バッテリーを安全かつ効率的に使用するためにバッテリーの状態を監視するシステムで、EVやPHEVに搭載され拡大を続けています。しかし、搭載機器が増えることによる車両重量の増加抑制と、快適で広い車室空間を確保するためには、バッテリーシステムの小型化・軽量化が必要でした。そのため、各モジュール間を接続するコネクタにも小型化・薄型化が求められています。一方で、温度、湿度、振動などの厳しい環境条件をクリアする耐性も必須となります。

コネクタ 自動車 解決事例

選定を担当する開発部のK氏は、こう語ります。
「従来はバッテリーメーカー主導でコネクタを選定していましたが、今回は性能の最適化を図るためにも当社が選定することになったのです。まずは取引のあるサプライヤーが取り扱う小型コネクタをいくつか試してみましたが、条件に合うものはなく、選定の難航が予想されました。」

コネクタ 自動車 解決事例

K氏が試した小型コネクタは、どれも端子のオスとメスの嵌合力が弱く、耐振動性や耐瞬断性に不安がありました。ただ小型化・薄型化を図るだけではなく、嵌合力や端子保持力も重要なのです。また、自動車業界にコネクタとして採用された実績が少ないことは不安要素となりました。

「EV自動車市場での機器開発は、まだ導入期・成長期段階であり技術的課題も多いため、品質はもちろんですが、自動車業界での実績・信頼性が非常に重要なのです。」

選定を任せられたものの、必要な条件を満たしたBMS用のコネクタはなかなか見つからず、さらに課題も増えてしまい、開発部のK氏は困り果てていました。

課題のポイント

BMSのコネクタは小型化・薄型化が求められている

厳しい環境条件をクリアする耐性、嵌合力や端子保持力も必須

品質はもちろんだが、自動車業界での実績・信頼性が非常に重要