2023/07/03

高電圧対応と製品バリエーション

RK01コネクタ

現在量産開発中のMY05シリーズは、定格電圧DC1000Ⅴ対応の小型コネクタである。使用温度範囲はマイナス40度―プラス125度に対応。ラインアップは、ピンヘッダはアングルタイプとストレートタイプ、ソケット側は、No CPAタイプ、CPAタイプ(かん合ロック後にロックを固定することで、かん合位置を保証)の2タイプがあり、JAE製MX80シリーズの端子用に加えて、欧州でデファクトスタンダードとなっている他社ソケット端子を組み込むタイプもそれぞれ2タイプを開発し、計4製品をラインアップする予定。ピンヘッダコネクタのユーザー(ティア1)は、ユニット1種のみ開発で、いずれのソケットコネクタをOEMで選定することができる。端子メッキは、銀メッキおよび錫メッキ、芯数は、6/10/14/18極を予定する。

BCU接続部の課題を解決
~IECで規定される絶縁距離確保と小型化の両立

EⅤ用バッテリーパックのBCU接続部は、一般的に既存コネクタをピン抜きで使用するか、産機・家電用高電圧対応コネクタを流用する形で対応しているケースが多い。一方、IEC規格では、端子間絶縁距離(沿面距離及び空間距離)が電圧、使用環境、使用材料種類の条件を基として規定されている。高電圧で絶縁距離が小さいと、短絡が起きる原因となるからだ。また、既存コネクタでは、ハウジングの端子組み込み位置のすべてに端子を組み込めず、空きピンとするため極めて非効率であり、産機・家電用高電圧対応コネクタでは、IEC規定の端子間絶縁距離を確保しつつバッテリーパックで使用できるのは600Vまでが限界だった。
このため、今後のEV開発で求められる800Ⅴ―1000Ⅴ仕様に対応するコネクタの開発では、高電圧対応かつ小型化を実現するため、専用設計が必要となっていた。

日本航空電子工業(JAE)はこうした課題を解決するため、MY05シリーズの開発に着手。同シリーズの開発では、端子間絶縁距離を確保しつつ製品の小型化を図るために、新たに端子間に壁を作る構造を採用した。これにより、IEC規格の設計標準に則った沿面距離と空間距離を確保し、高電圧対応と小型化の両立に成功した。

RK01コネクタ

業界最高水準の仕様を実現

MY05シリーズの仕様は、定格電圧DC1000Ⅴ。耐電圧DC4800Ⅴ。LⅤ215といった極めて厳格なOEM仕様に適合。端子間距離はIEC60664規格に適合。寸法は、幅50・5㍉㍍×高さ15㍉㍍(10極)。競合比較では、製品サイズは競合製品をやや上回るが、耐電圧や端子間距離などの性能面ではIEC規格に則った、コネクタ部で高電圧の短絡に伴う発火事故を防止する最高水準仕様の製品となっている。
MY05シリーズは、10極アングル&ソケットの初回サンプル出荷を開始しており、24年から順次量産を予定している。

RK01コネクタ

日本航空電子工業(JAE)は、EⅤ用バッテリーパック向けのコネクタを幅広く展開しており、BMS用高電圧コネクタのほかにも、セルモジュール接続やBMU接続用コネクタを製品化し、低背・軽量・極数ラインアップにより顧客ニーズに応えている。

MY05シリーズ資料ダウンロード

connector solutions for small device

右記のフォームを入力いただきますと、製品概要資料「MY05シリーズ」(PDF)をダウンロードできます。

 

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