2023/10/05
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5G通信基地局での利用に最適なFO-BDシリーズ
第5世代移動通信システム(5G)は、高速・大容量化に加え、多接続、低遅延(リアルタイム)が実現されることで、あらゆる分野での活用が期待されております。4K・8K映像のライブ配信、VR/AR体験やスポーツ観戦の多角化等のエンターテインメントの他、遠隔操縦技術やIoTの分野でも活用される事によって社会に大きな変化をもたらすと考えられており、2019年から世界各国で5Gの商用サービスが開始されています。
日本航空電子工業(JAE)では、5G基地局向けに様々なコネクタを開発しており、本ページでは光コネクタFO-BDシリーズを紹介します。
5G通信基地局の熱問題に着目したFO-BD7シリーズ
5G基地局の重要な課題の一つとして、消費電力の増加に伴う熱問題が挙げられます。特に光/電気変換を行うSFPトランシーバは、使用温度が寿命に影響する事からヒートシンクや冷却ファン等で熱対策を行う必要があり、その結果として基地局の小型化が困難になってしまいます。
この熱対策、基地局の小型化を実現する為に、SFPトランシーバーを基地局の外に出し、コネクタに内蔵する構造をFO-BD7シリーズで採用しました。FO-BD7シリーズは、SFPトランシーバをコネクタに内蔵する事で、基地局内部の発熱体から遠ざける事が出来ます。基地局内部の発熱体からの熱は、基板を経由してケージに伝わり、レセプタクルを経由して筐体パネルに放熱する構造としていますので、SFPトランシーバには熱が伝わり難い特長があります。さらに、SFPトランシーバを組み込むバレルにも金属を採用しており、SFPトランシーバの放熱も行うコネクタになっております(図1)。
FO-BD7シリーズは、SFPダイレクト接続コネクタ付きの基地局に対しSFPトランシーバの温度を約10℃下げる効果がある事を確認しています(図2,3)。

図1.FO-BD7コネクタ構成
図2.構成の比較
図3.熱解析結果
5G通信基地局に豊富なコネクタバリエーションで対応
当社では、2000年から基地局向け光コネクタを開発しています(図4)。開発当初は、基地局筐体パネル部で中継接続し、基板上の光トランシーバに光ファイバで配線する「中継コネクタ」を開発しました。2010年には、基地局の小型化とローコスト化を実現する為に「SFPダイレクト接続コネクタ」を開発しました。
前項で紹介しましたFO-BD7シリーズの他、5G基地局ではFO-BD2シリーズやFO-BD6シリーズ等の採用も広がっており、JAEの豊富なバリエーションからお客様のご要望に合ったコネクタを選択する事ができます。

図4.JAEの基地局向け光コネクタ
5G基地局向けコネクタ FO-BDシリーズ
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