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2025/05/13

EV BMS向け高電圧コネクタMY05シリーズ

EV・BMS向け高電圧低電流コネクタ
MY05シリーズ

世界の自動車市場は、100年に一度とされる激変期を迎えており、「CASE(コネクテッド、オートノマス、シェアード&サービス、エレクトリック)」をメガトレンドに、様々な技術進化が進行している。

電気自動車のイメージ

中でも重視されるのが、電動化シフト。脱炭素/カーボンニュートラルの観点からも、新車開発における電動車シフトの流れはますます加速することは確実となっている。電気自動車(EV)開発の動きは、先行する欧州や中国をはじめ、北米、日本など各エリアで活発化しており、市場も好調な拡大が続いている。今後はさらに加速することが予想され、2025年から一気に成長速度が増していくと見込まれている。次世代のEV開発では、高性能化や一充電あたりの走行距離向上などが重視される。このため、キーデバイスであるバッテリーには、より高い電圧が求められるようになっており、EVメーカーやバッテリー関連企業は、次世代EVに向けた技術開発に全力をあげている。

さらなる高電圧化が進むBCU

バッテリーモジュールの構造と高電圧対応コネクタ部位

EVに搭載されるバッテリーパックは、複数の電池セルを束ねたバッテリーモジュール、バッテリー監視ユニット(以下、BMU・バッテリーモニタリングユニット)、バッテリー制御ユニット(以下、BCU・バッテリーコントロールユニット)など各種ユニットで構成されており、それぞれのユニット接続部にコネクタが使用されている。中でもBCU用コネクタには、バッテリーパック電圧を監視するため、高電圧対応のコネクタが求められ、さらに最近では次世代EV向けに、800V―1000Vなど高電圧への対応が要求されている。日本航空電子工業(JAE)では、こうしたニーズにいち早く対応し、1000V高電圧対応・EV用BMS向け高電圧低電流用コネクタ「MY05シリーズ」を開発した。

高電圧対応と製品バリエーション

MY05シリーズピンヘッダ―のアングル、ストレートとCPAあり、CPAなしソケット

現在量産開発中のMY05シリーズは、定格電圧DC1000V対応の小型コネクタである。使用温度範囲はマイナス40度―プラス125度に対応。ラインアップは、ピンヘッダはアングルタイプとストレートタイプ、ソケット側は、No CPAタイプ、CPAタイプ(かん合ロック後にロックを固定することで、かん合位置を保証)の2タイプがあり、JAE製MX80シリーズの端子用に加えて、欧州でデファクトスタンダードとなっている他社ソケット端子を組み込むタイプもそれぞれ2タイプを開発し、計4製品をラインアップする予定。ピンヘッダコネクタのユーザー(ティア1)は、ユニット1種のみ開発で、いずれのソケットコネクタをOEMで選定することができる。端子メッキは、銀メッキおよび錫メッキ、芯数は、10/14極。

BCU接続部の課題を解決
IECで規定される絶縁距離確保と小型化の両立

EV用バッテリーパックのBCU接続部は、一般的に既存コネクタをピン抜きで使用するか、産機・家電用高電圧対応コネクタを流用する形で対応しているケースが多い。一方、IEC規格では、端子間絶縁距離(沿面距離及び空間距離)が電圧、使用環境、使用材料種類の条件を基として規定されている。高電圧で絶縁距離が小さいと、短絡が起きる原因となるからだ。また、既存コネクタでは、ハウジングの端子組み込み位置のすべてに端子を組み込めず、空きピンとするため極めて非効率であり、産機・家電用高電圧対応コネクタでは、IEC規定の端子間絶縁距離を確保しつつバッテリーパックで使用できるのは600Vまでが限界だった。このため、今後のEV開発で求められる800V―1000V仕様に対応するコネクタの開発では、高電圧対応かつ小型化を実現するため、専用設計が必要となっていた。日本航空電子工業(JAE)はこうした課題を解決するため、MY05シリーズの開発に着手。同シリーズの開発では、端子間絶縁距離を確保しつつ製品の小型化を図るために、新たに端子間に壁を作る構造を採用した。これにより、IEC規格の設計標準に則った沿面距離と空間距離を確保し、高電圧対応と小型化の両立に成功した。

 

MY05かん合部と背面のセパレートリブによる絶縁距離確保

セパレートリブにより絶縁距離を確保

業界最高水準の仕様を実現



MY05シリーズの仕様は、定格電圧DC1000V。耐電圧DC4800V。LV215といった極めて厳格なOEM仕様に適合。端子間距離はIEC60664規格に適合。寸法は、幅50.5mm×高さ15mm(10極)。競合比較では、製品サイズは競合製品をやや上回るが、耐電圧や端子間距離などの性能面ではIEC規格に則った、コネクタ部で高電圧の短絡に伴う発火事故を防止する最高水準仕様の製品となっている。
 

MY05の10極寸法イメージ

日本航空電子工業(JAE)は、EⅤ用バッテリーパック向けのコネクタを幅広く展開しており、BMS用高電圧コネクタのほかにも、セルモジュール接続やBMU接続用コネクタを製品化し、低背・軽量・極数ラインアップにより顧客ニーズに応えている。

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車載インフォテイメント高速伝送対応

 

EV・BMS向け高電圧低電流コネクタ

MY05シリーズ


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