環境報告書2016

環境報告2016発行に際して 執行役員 今井 敬二

 今日の世界的な地球環境問題の一つとして高温による熱波、干ばつの発生、洪水や雪崩を伴う豪雨豪雪が挙げられます。国内においても毎年記録更新されるほどの猛暑並びに熱中症を始めとする健康被害など、人為的にもたらした温暖化の影響が私たちの生命や生活にひしひしと足音を立てて近づいて来ています。気候変動抑制について国際的な協定(パリ協定)が採択されていますが、その計画を待つまでもなく、地球温暖化対策への取組みを促進しなければなりません。
 私たち航空電子グループは地球環境に恩恵を受ける一企業市民としてこのような環境問題にも柔軟に対応すべく、国内外グループ一丸となった航空電子グループの環境方針(※クリックして環境方針をご覧ください)を定め、地球温暖化対策はもとより環境保全と汚染の予防に取り組んでいます。

航空電子グループ 環境統括担当役員
執行役員 今井 敬二
 このような方針のもと進めてきた環境活動を振り返りたいと思います。
 
 2015年度の環境活動は継続して地球温暖化対策を重点事項として、素材や化学物質の削減、グリーン調達や環境配慮設計の推進、廃棄物の削減等の活動を展開し、それぞれ目標を達成することができました。
 2015年度は環境法令として改正されたフロン法(*1)にグループ一体となって対応すべく効果的な活動枠組みの構築や、効率的な環境活動を目指した活動を行いました。振り返って見ると「水資源の見える化」、「廃棄物の再資源化率向上」、「化学物質データベース機能向上」、「改正欧州RoHS指令への対応検討チームの発足」、並びに「安全環境審査の統合」などの活動に成果が伺えます。
 *1:フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(略称:フロン排出抑制法)
 地球温暖化対策について見ると 「緩和」と「適応」 (※マウスを置いて定義をご覧ください) を狙い、グループ各社で原油換算エネルギーの使用量削減やエネルギー使用効率の向上などの計画を推し進めて来ました。2015年度後半より世界経済の影響などによる所要減少に伴う生産高の減少により エネルギー使用の原単位 (※マウスを置いて定義をご覧ください) の改善が僅かな状態に留まりました。生産拠点では生産設備の断熱に始まり、既存設備のインバータ化、圧縮空気の効率的使用など生産プロセスの効率化などの取り組みが省エネルギーの効果を上げておりますが、更なる拡充を進めます。また、事業活動の状況に左右されることのない効率的なインフラストラクチャーの構築を検討していきます。
 
 一方、環境マネジメントシステムに目を向けると、国内グループマルチサイトとしてISO14001規格認証を受け、グループ一体としての活動を2005年度より継続しています。
 2015年には規格が改正され、2018年の登録移行期限に向けてより一層事業活動に溶け込んだシンプルかつ最大効果の得られるマネジメントシステムを目指したいと考えています。今後もお客様、お取引先様をはじめ広く関連する皆様と一体となった環境負荷低減や環境保全活動に実効性のあるシステムの運用を図ってまいります。
 
 ここに、2015年度の環境活動を取りまとめ、環境報告として公表致します。今後の環境活動のさらなる向上にむけ、皆様からの忌憚のないご意見を賜れれば幸いです。
執行役員 今井 敬二