CHAdeMO仕様に準拠したEV充放電用コネクタ「KW1Cシリーズ」のバリエーションを展開

~北米市場・日本市場向けに製品ラインナップを拡充~

2022年10月13日

 日本航空電子工業はCHAdeMO(*1)仕様に準拠したEV充放電用コネクタ「KW1Cシリーズ」の製品ラインナップに、北米および日本市場向け「KW1Cシリーズ UL認証/JCS規格対応品」を追加し、販売を開始いたしました。

EV充電用コネクタ「KW1Cシリーズ」
 

概 要

 当社はEV用急速充電器向けに、小型・軽量かつ最大150Aでの出力を可能とするケーブル付コネクタ「KW1Cシリーズ」を製品化しています。現在、欧州市場を中心に販売中の「KW1Cシリーズ CE認証品」(*2)に加え、このたび新たに北米および日本市場向け「KW1Cシリーズ UL認証/JCS規格対応品(*3)」を開発し、製品ラインナップを拡充しました。

 電気自動車(EV)の販売が増加する中、商業施設等へのEV用急速充電器の設置拡充の声が高まっており、狭いスペースでも設置可能なEV用急速充電器の需要が高まっています。また、EVおよびEV用充電インフラの普及に伴い、一般ユーザーの使用を考慮した安全性の強化も求められています。これらのニーズに対して、当社は小型・軽量の急速充電対応コネクタ「KW1Cシリーズ」を開発し、各地域の安全基準への対応を進めています。
 このたび開発した「KW1Cシリーズ UL認証/JCS規格対応品」は、EV用急速充電器の整備拡大が計画されている北米市場や、EV用急速充電器のリプレース需要が発生する日本市場向けとして、JCS(日本電線工業会規格)に対応するとともに、北米を中心に広く信頼されている製品安全規格であるUL認証における厳しい防水試験に合格しています。
 また本製品はEVと電力網、家庭などとの間で双方向に電力をやり取りするV2X(*4)用途にも最適です。現在、特に車両を長時間駐車する輸送業者へのV2X導入が検討され、家庭向けV2X(V2H)よりも大きな充放電出力での実証試験も進んでおり、大電流出力に対応した本製品が適用可能です。

 当社は、EV普及の黎明期である2010年当時からKWシリーズの開発に取り組み、CHAdeMO規格に適合するコネクタの製品化を続けてきました。取扱いの安全性や容易性、耐環境性などの品質を徹底して追求した「強さと品質の高さを兼ね備えたEV充電用コネクタ」を「Powerlance™」ブランドとして展開しています。
 今後も当社は、EV充放電用コネクタ「KWシリーズ」のバリエーションを拡充し、お客様の多様なニーズにお応えしてまいります。

EV充電用コネクタ「KW1Cシリーズ」
EV充電用コネクタ「KW1Cシリーズ」
 

特 長

  • UL認証対応
  • JCS規格対応
  • CHAdeMO 準拠
  • 電動自動車用充放電システムガイドライン 準拠
  • 耐環境性の高い材料を使用した高信頼設計
  • 小型・高強度設計により軽量化を実現
  • 高出力な充放電システムに対応

適用機器・市場

  • 急速充電器(CHAdeMO方式)
  • V2X(CHAdeMO方式)

一般仕様

項目 KW1Cシリーズ UL認証/JCS規格対応品
極数 電源(パワー):2極、電源(12V):2極、信号:6極
定格電流 電源(パワー):125A、150A(使用温度範囲参照)
電源(12V):6.4A、信号:2A
定格電圧 電源(パワー):DC500V、電源(12V) /信号:DC16V以下
絶縁抵抗 100MΩ以上
耐電圧 AC3,000V/1分間
耐久回数 10,000回
挿入力 100N以下
使用温度範囲 125A:-30℃~+50℃、150A:-30℃~+40℃

*1:CHAdeMO協議会が標準規格として提案する充電方法の商標名
*2:CE認証は、その製品がEU指令や規則に定められる安全性等の必須要求事項に適合したことを示す
*3:JCS規格は、電線の製品規格や材料規格、試験・検査標準や技術計算標準として、日本国内で広く利用されている
*4:V2X(Vehicle to X)とは、V2G(Vehicle to Grid)、V2H(Vehicle to Home)、V2L(Vehicle to Load)などの総称であり、車(Vehicle)と電力網(Grid)や一般家屋(Home)及び一般機器(Load)の間で双方向に電力をやり取りするシステム

 

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