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JAE製「慣性センサユニット」を搭載した 次世代の大型基幹ロケット「H3ロケット」打ち上げ成功

2024年2月17日

 日本航空電子工業(JAE)が開発・製造した慣性センサユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)を搭載した次世代の大型基幹ロケット「H3ロケット」試験機2号機が、2月17日打ち上げに成功しました。
 JAEは1966年から宇宙実験ロケット(JCR、LSCロケット)用慣性センサユニットの開発をスタートし、N-Ⅰロケット、N-Ⅱロケット、その後H-Ⅰ、H-Ⅱ、H-ⅡA、H-ⅡB と、国産ロケットの発展ともに技術開発を進めており、今回のH3ロケット用に信頼性の向上とローコスト化を図った「センサ二重冗長ローコスト慣性センサユニット」を開発しました。


ロケット用慣性センサユニット

■「慣性センサユニット」の役割
慣性センサユニットは、衛星を所定の軌道に投入するためのロケットの誘導制御に必要な各種信号を出力する慣性センサユニットで、2段ロケットに搭載されます。装置内には、JAE開発のリングレーザージャイロ、加速度計を備えており、ロケット発射時の姿勢/方位、発射後は機体制御のための、角速度、加速度信号を制御装置に出力しています。

■センサ二重冗長ローコスト慣性センサユニット
今回H3ロケットの開発にあたり、新たに「センサ二重冗長ローコスト慣性センサユニット」を開発しました。リングレーザージャイロは駆動電気回路と一体化することで小型・軽量化をするとともに、H-ⅡAではジャイロ、加速度計を直交3軸+スキュー1軸に配置した8軸センサ構成であったものを直交3軸+スキュー3軸の12軸センサ構成、更に演算部、I/F部を二系統による二重冗長化したものを1パッケージに搭載することで大幅な信頼性向上を図るとともに、大幅なコストダウンを実現しています。

 JAEが創業以来培ってきた「航空・宇宙エレクトロニクス技術」は、小惑星探査機「はやぶさ」や様々な人工衛星にも搭載され、その技術は海洋探査等にも利用されています。今後も、お客様との協創によって社会価値創出を目指す5つの領域の一つである「航空・宇宙・海洋フロンティアの開拓」に向けて技術開発を進めてまいります。

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