車載向け高電圧低電流BMS用コネクタ「MY05シリーズ」を販売開始

2025年5月13日

日本航空電子工業は、車載BMS（バッテリーマネジメントシステム）の接続用に、定格電圧1000Vに適用可能な高電圧・低電流タイプのコネクタ「MY05シリーズ」を開発し、販売を開始いたしました。

概要

EV（電気自動車）の課題である航続距離を向上させるため、搭載するバッテリーの大容量化が進んでいますが、一方でバッテリーの容量を大きくすると充電時間が長く掛かるという問題が生じます。そこで、より大容量のバッテリーを急速に充電するため、バッテリー電圧を800V、もしくはそれ以上とする高電圧化ニーズが高まっています。
このような背景の下、今後の高電圧需要に応えるべく、当社は定格電圧1000VのBMS（バッテリーマネジメントシステム）向けコネクタ「MY05シリーズ」を開発し、販売を開始しました。本製品は、1000V対応に必要な絶縁距離（IEC 60664-1準拠）を確保しつつコンパクトな外形としており、BMSの小型化に貢献します。また、各国の需要に幅広く対応するため、ソケットコネクタ側は海外市場でニーズが高いCPA（Connector Position Assurance）タイプとNon-CPAタイプの2バリエーションを揃え、販売中の防水コネクタMX80シリーズと共通のソケット端子タイプと、欧州標準端子タイプの2種類をラインナップします。
今回、14極のCPAタイプソケットコネクタ、アングルタイプピンヘッダコネクタを販売開始し、下表バリエーションの10極品、Non-CPAタイプ、ストレートタイプを近日中に販売開始予定です。

	CPAタイプ	Non-CPAタイプ
	ソケットコネクタ
販売開始	14極	-
近日販売開始予定	10極	10,14極

	アングルタイプ	ストレートタイプ
	ピンヘッダコネクタ
販売開始	14極	-
近日販売開始予定	10極	10極

特長

定格電圧DC1000V、耐電圧DC4800V対応
IEC 60664-1に基づいた端子間の空間距離、沿面距離と定格電圧に対応
プラスチック材料にはUL94 V-0、ハロゲンフリー、PFASフリー、CTI600以上の材料を使用
欧州標準の0.63mmタブサイズを採用
ソケットコネクタは、防水タイプのMX80シリーズ端子を使用するタイプと、欧州標準端子を使用するタイプの2種類を予定
ソケットコネクタは、欧州主流であるCPA（Connector Position Assurance）タイプのほか、Non-CPAタイプをラインナップ予定
ピンヘッダコネクタは、上記全てのタイプのソケットコネクタに対して共通で使用可能
ピンヘッダコネクタの基板実装は、スルーホールリフローに対応
試験規格：USCAR-2/37、LV214/215対応
嵌合キー違い3種を今後開発予定（アングルタイプ、ストレートタイプの双方で予定）

適用市場

車載バッテリーマネジメントシステム（BMS）用、各種バッテリーパック用BMS（車載用他、各種蓄電池用）、車載用/産業用高電圧機器など各種高電圧機器

一般仕様

極数	14極（今後開発予定：10極）
コンタクトピッチ	6.1mm
使用温度範囲	-40℃～+125℃
適用電線	0.35～1.0mm²（電線例：FLRY-A/B,AESSX）
定格電流（周囲温度：80℃の場合）	3A
耐電圧	DC4800V（1分間）