環境報告書2013

持続可能な社会の形成に向けて 社長 秋山保孝

環境経営について

  2012年度の世界経済は、年度前半において、欧州財政危機の再燃が新興国の輸出に影響を及ぼすなど、先進国、新興国ともに景気回復への潮流は鈍化しました。年度後半では、各国の金融緩和等の景気刺激策の効果により、欧州情勢の落ち着きや米国などで一部明るさも見えはじめました。また、わが国経済においては、株価回復や円高の是正が進み景気悪化に歯止めの兆しも見えましたが、通年では、株安・円高、デフレにより景気低迷が続きました。
このような事業環境のなかで、「自然環境や生物多様性を尊重し、環境にやさしい事業活動を通して社会的責任を果たすことにより、豊かで持続可能な循環型社会の実現に貢献する」という航空電子グループの環境理念のもと、環境保全と利益創出を同時に実現すべく環境経営を推進しています。

社長 秋山 保孝

環境活動への取組状況

    航空電子グループでは、地球環境問題の中心となる温暖化対策への取り組みとして、「環境意識の啓発」、「省エネルギー」、「原材料・化学物質の効率的使用」を基本に据えた活動を推進しています。2012年度までは、電機・電子業界のCO2削減に関する自主行動計画を継続し、更に当社独自に上積み目標を設定して取り組んだCO2の排出削減に大きな成果を挙げることができました。
2013年度以降については、2020年を見据えた電機・電子業界の中長期的な指標である「低炭素社会実行計画」へ参画を表明し、東京都に生産拠点を置く昭島事業所においては東京都の温室効果ガス排出総量削減義務を共に活動の指標として、より一層の地球温暖化対策を展開しています。
   汚染予防の観点では、地下水及び土壌の汚染を未然に防止するために、化学物質に関連する工場施設の構造、点検・管理のガイドラインを、国内航空電子グループの統一した標準として定め施設の評価・改善を行い、環境リスク低減に取り組んでいます。
   また、持続可能な社会の実現においては、環境負荷の少ない製品の普及が益々必要になるといえます。航空電子グループでは省エネルギー・省資源等地球環境に配慮した開発を進め、通信、PC、自動車、産業用機器等あらゆる分野のお客様へ、環境負荷低減に貢献する部品の提供に努めてまいります。 
一方、2004年に東京都奥多摩町に「航空電子グループの森」を開設し、森林保護に寄与すると共に、社員による森林保全活動を通じて環境意識の向上を図り、四季折々の多様な動植物に接することが出来るようになってきました。森林を育て上げるのも60年かかるともいわれていますが、航空電子グループもおかげさまで今年8月に創立60周年を迎えるにあたり、今後も当社の環境経営のシンボルとしてしっかり育てて行きたいと考えています。 

航空電子グループは環境にやさしいものづくりや、社会貢献を通じて継続的な環境活動を推進して参りますので、今後ともご支援をお願い申し上げます。 
社長 秋山 保孝