環境報告書2010

航空電子グループの森

    「航空電子グループの森」は環境経営のシンボルとして、奥多摩の森林保護と水源涵養、グループ社員の森林保全体験を通しての環境意識向上を目的に開設しました。 
東京都奥多摩町は、その90%が森林であり、中央には首都東京の重要な水ガメにあたる小河内ダムを有する東京の水源地です。しかし、近年の林業の低迷により伐採後に植栽されずに放置されている「裸山」が増加し、水源地としての機能の低下が懸念されていました。     
昭島市に事業所をもつ日本航空電子工業(株)は、その生産活動で使用する水資源を市水も含めて地下水に頼っていることから、その水源とされる奥多摩の森林の保護と水源の涵養およびグループ社員の環境意識向上を目的として、東京都農林水産振興財団が推進している「企業の森」に第一号として参加し、2004年6月に環境経営のシンボルとして「航空電子グループの森」を開設しました。 

 ここには四季折々に鮮やかな色合いが楽しめるヤマザクラ、イタヤカエデ、コブシや、本来奥多摩の森林に自生し、その実がそこに生息する動物の餌となるコナラ、ケヤキ、トチノキ、オニグルミ、ヒノキなど、およそ3,500本が、グループ各社の社員により植えられており、森林保護だけでなく生物多様性の保全効果も期待できると考えています。
 航空電子グループの森では、主に社員の環境意識向上のための体験学習を中心に活用しており、これまで300名以上のグループ社員の参加により(1)植樹、(2)若木が育つ期間の下刈り、(3)シカの食害対策用ネット設置などを行ってきました。
 参加した社員は、普段やりなれない作業を通じて自然保護の重要性を強く感じているようです。 
社員による下刈り作業の様子
成長した木々
 航空電子グループの森は開設後5年が経過し、社員が植樹した木々もおよそ3m程度に成長し、だいぶ森らしくなってきたようです。
 2009年度は残念ながら天候不順や林道の状況等により社員参加による体験学習は実施することができませんでしたが、今後も「航空電子グループの森」を拠り所としてグループ社員の環境意識向上を図りながら、引き続き関係機関と共に森林の保護と水源林の涵養のための活動を計画していく予定です。

航空電子グループの森概要
所在地 奥多摩町氷川字大沢入
面積 1.33ha
概要 ・航空電子グループ、山林所有者、東京都農林水産振興財団の三者分収造林契約(整備期間:平成16年 ~50年間)
・樹種・・・ヒノキ、ヤマザクラ・コブシ等の広葉樹