環境報告書2016

航空電子グループの森

 「環境経営のシンボルとして私たちは植林や下草刈りなどの活動を通して、2004年に開設した「航空電子グループの森」を育んできました。(*1)
 ここではグループ社員の森林保全体験による環境意識啓発の場とすることに加え、 生物多様性の保全(マウスをクリックして生物多様性への取り組み宣言をご覧ください)温室効果ガス(CO2)の吸収並びに水源の涵養(かんよう) に貢献しています。


 航空電子グループの森には四季折々に鮮やかな色合いが楽しめるヤマザクラ、イタヤカエデ、コブシ、開設10周年記念(2014年)に植林した「あきしまさくら」(*2)や、本来奥多摩の森林に自生し、その実がそこに生息する動物の餌となるコナラ、ケヤキ、トチノキ、オニグルミ、ヒノキなど、およそ3,500本が植えられています。
開設当初の状態(1号地)
現在の状態(1号地)
*1:航空電子グループの森では、これまでにのべ494名のグループ社員の参加により、(1)植樹、(2)若木が育つ期間の下刈り、(3)シカの食害対策用ネット設置、(4) 幹や枝にからみついて樹の成長を妨げる「つる」の除去作業などを行ってきました。
*2:「あきしまさくら」とは、紅紫色の濃い大きな花を咲かせるヨウコウ:陽光で昭島市植木生産振興会が推進している名称です。      

2015年度は新入社員研修の一環として新入社員40名による歩道整備、下刈りなど森林保全作業を通じた「環境体験学習」を計画していました。当日はあいにくの雨となり、航空電子グループの森現地見学の後、東京都森林組合様の作業場をお借りして、森林資源の有効活用の一例として木工キットの製作を行いました。
現地の見学
東京都森林組合での木工キットの製作

生物多様性の保全

 航空電子グループの森は開設から11年が経過し、社員が植えた樹々も3mほどに成長し、春先にあきしまさくら、コブシやヤマザクラが花を咲かせ、秋には紅葉を楽しめるようになってきました。これらの樹々が育つにつれ多くの植物や鳥類も見られるようになってきました。
あきしまさくら
ヤマザクラ
 次の写真をご覧ください。「航空電子グループの森」の近郊にある「奥多摩・昭島市民の森」で撮影された動物たちが映っています。(写真ご提供元:東京都農林水産振興財団)
鹿[奥多摩・昭島市民の森]
いのしし[奥多摩・昭島市民の森]
 このように多くの野生生物を育くむ森林はまた自然災害も受けやすく、2014年2月には大雪により、2号地ではヒノキの倒木・幹折れが発生いたしました。大雨、台風等による流木や土砂流出による林道への二次災害が発生しないよう東京都森林組合様のご協力により、倒木の整備(*3)を行いました。
*3:倒木した樹木を伐採・切断し、切り株の間に横渡しして積み上げる方法を採りました。
2号地の倒木したヒノキ
2号地の倒木したヒノキを整備
 このように「航空電子グループの森」は環境経営のシンボルとして、森林保護、水源の涵養、二酸化炭素の吸収、生物多様性保全などの活動はもとより、社員による体験型学習を通じて環境意識の醸成を図り、今後も航空電子の環境活動の拠り所として育んでまいります。
所在地 奥多摩町氷川字大沢入
面積 1.33ha
概要 •航空電子グループ、山林所有者、東京都農林水産振興財団の三者分収造林契約(整備期間:平成16年 ~50年間)
•樹種・・・ヒノキ、ヤマザクラ・イタヤカエデ・コブシ・コナラ・ケヤキ・トチノキ・オニグルミ等の広葉樹