環境報告書2017

素材及び資源利用の削減

素材利用の削減

 資源の有効利用を図るため、素材の投入量を抑制すると共に、製造段階で廃棄物となる量(割合)を削減するための対策を継続、展開しています。
以下に各サイトにおける主な素材の有効利用の取り組みについて紹介します。

●JAEサイトにおける取り組み
 金めっきにおける金素材の使用量を削減するために、適正めっき領域の管理など効率的な改善を継続的に実施しています。また、機械加工における素材使用量を削減するために、適正な寸法による購入を進めています。

●HAEサイトにおける取り組み
 プレス用金属材料の材料幅及び端子保護材削減による素材使用量の削減、成形品を取り出した時に排出される不要なスプルー・ランナー(※マウスを置いて定義をご覧ください) の縮小化、金型設計におけるゲート(※マウスを置いて定義をご覧ください) の数・形状・配置の改善、及びコールドランナーからホットランナー化などを行うことで成形材料を削減、再生材利用による新規購入投入材料の削減を継続的に進めており廃棄物の削減にも寄与しています。

●YAEサイトにおける取り組み
 プレス用金型の小型化、金属材料の材料幅の見直しにより素材使用量を削減する施策を継続的に進めています。また、成形材料の再生材利用比率の向上や生産端材のクローズドループリサイクルによる投入材料の削減及びスプルー・ランナーの小型化による素材使用量の削減によりCO2削減にも大きな成果が現れています。

●FAEサイトにおける取り組み
 金型部品製造工程(放電加工)で使用する銅合金の電極材の再使用率向上並びに切削加工法への切換え推進により、使用量削減、電力削減ならびに金属廃棄物の削減に寄与しています。

●SAEサイトにおける取り組み
 機械加工部品の内製化推進と併せて切削加工しろ縮小の取り組みを継続することで、金属廃棄物削減、素材製造時のCO2発生量抑制に寄与しています。
 

●水資源利用の削減

 日本は水の豊かな国のように見えますが、世界最大の 仮想水(※マウスを置いて定義をご覧ください) の輸入国であるとも言われています。世界に目を向けると爆発的な人口増加や干ばつなどの異常気象により、人が一日に必要とする水の10分の1も得ることのできない人たちが数多くいます。
 ここでは国内・海外の航空電子グループで活動してきている森林保護、河川・海岸清掃などの他、水資源の利用量削減例を幾つか紹介します。

  • 生産系における節水例:コネクタ製品のめっきラインにおける水のリサイクル、洗浄ライン毎の水利用のONOFF制御並びに蒸発防止用カバーの設置、洗浄用水を多量に使う工程の使用者の限定とキー付蛇口による専用化
  • 生活系における節水例:空調用冷却塔の使用水量調整及び排水リサイクル、トイレ用水の雨水利用、トイレ用水のクーリングタワードレン水利用、生活用上水管の埋設配管から地上化による水漏れ早期発見・修理及び貴重資源の意識化
こうした活動を伴って、国内航空電子グループ及び海外生産拠点での水資源の使用効率が年々向上してきている様子が伺えます(グラフは売上原単位で示しています)。
水リスクの把握と水資源管理の目標設定
 近年では地球温暖化と同様に、国連が2015年に掲げた「持続可能な開発目標(SDGs)」などを始めグローバルな課題として「持続的な水資源使用に関する取組み」が求められています。
 特に日本では前述の通り仮想水問題を抱えており、世界資源研究所の公開している評価ツール(*1)を用いて行った「質的、量的、規制と評判」リスクを総合的に評価した結果を下表に示します。
*1:WRI Aqueduct:天然資源や環境問題を研究し、政策提言をするアメリカのシンクタンクである
「世界資源研究所World Resources Institute」の開発した評価ツールAqueduct

こうしたリスク評価を踏まえ、設定した水資源の管理サイクルと目標の一例をご紹介します。
  1. 水の消費量原単位の改善
    目標:原単位改善率 1%/年
  2. 地下水の涵養・水質の維持
    目標:地下浸透槽による涵養 70,000m3/年
    及び定期的な水質測定
注)図中の中心にある目標6は、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」17項目の内、水に関わる目標を示します。