環境報告書2018

地球温暖化対策

 地球温暖化対策は世界的な重要課題であり、より一層の取り組みが求められています。
 国内航空電子グループでは「環境意識の啓発」「生産系での対策」「工場施設での対策」を3つの柱として、地球温暖化対策に取り組んでいます。

国内航空電子グループのCO2排出量

 2017年度の国内航空電子グループのCO2総排出量は78,801トン※1となり前年度より増加しました。
 過去5年間の温室効果ガス排出量の主な増加の要因は、生産の増加によるものです。また、2017年度の売上高原単位が改善されたことについては、効率的な生産が行われたことによります。
 
エネルギー使用によるCO2排出量の推移

エネルギー使用の原単位は、国内・海外CO2排出量と連結売上高による原単位を示します。
(単位: t-CO2/億円)
※国内電力使用によるCO2換算係数は、電気事業連合会公表値を使用し、2017年度は2016年度実績(0.516 ton-CO2/MWh)を使用しています。
※1:2018年8月7日に修正
 

電機・電子業界の統一目標への対応状況

 国内航空電子グループは、電機・電子業界の「低炭素社会実行計画」に参画し、
「2030年に向けて、生産プロセスのエネルギー効率を年平均1%改善する」
を目標として活動を推進しています。

生産の増加に伴い、エネルギー総使用量は増加していますが、地球温暖化対策への取り組みによりエネルギー使用原単位(※マウスを置いて定義をご覧ください)の抑制に努めています。
 2017年度のエネルギー使用原単位改善率は目標4.90%に対し33.11%の結果となりました。

東京都の「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」への対応状況

  JAE昭島事業所は温室効果ガス排出総量削減義務の対象であり、2015年度から2019年度の第二計画期間は平均で15%の削減義務が課されています。
 しかし、2017年度の排出量は基準排出量からおよそ9.2%減となり、単年度では15%の削減に達しませんでしたが、第二計画期間の削減義務は達成する見込みです。
 温室効果ガスの排出量が増加したのは、生産設備の増設などによるものです。
 より一層の地球温暖化対策への取り組みを推進します。
 

2017年度 省エネ事例

●インフラ関連
①照明関連
    水銀灯からLED灯への更新(JAE)
    水銀(有害物質)を含む全106灯の内、2016年度までで61灯(37,400kWh/年削減)を完了し、2017年度は5灯で3,033kWh /年を削減した。残り40灯についても、今後、LED化を推進していきます。
    体育館内のアリーナ照明(メタルハライドランプ)をLED灯に更新(JAE)
    全30灯で、34,249kWh /年の削減。

LED灯
   
    建物非常用照明のLED灯への更新(JAE)
    常灯(約840灯)の内、78灯の更新で、13,634kWh /年の削減。
    トイレ内照明を人感センサ付LED灯への更新(JAE)
    4箇所を更新し、4,729kWh /年の削減。
    駐輪場照明のLED灯への更新(JAE)
    全34灯の蛍光灯タイプをLED化し、960kWh /年の削減。
    照明のLED化(HAE)
    外灯、室内のLED化、外灯へのタイマー設置により、38,000kWh /年の削減。
    照明のLED化(YAE)
    372灯をLED化し、34,000 kWh /年の削減。
    照明のLED化(SAE)
    45灯のセラミックメタルハライドランプをLED化し、32,000kWh /年の削減。


②ユーティリティー系の活動

    生産用冷却水ポンプ統合による省エネ(JAE)
    バイパス配管を設置しポンプ1台を停止させ、94,600kWh /年の削減。

    変電所変圧器(2台)更新による損失削減(JAE)
    2台の高効率変圧器への更新により、11,380kWh /年の削減。
    換気方法の見直しによる冷房効率の改善(YAE)
    局所排気装置を成形室の排熱強化に利用し、75,000kWh /年の削減。
    空調設備の更新(SAE)
    2台の更新を行い、インバーター制御や台数制御により、16,000kWh /年の削減。


●生産設備関連
①成形機シリンダーへの断熱カバー取付け(HAE、YAE)
HAE、YAEにて計画的に断熱に取り組み、HAEでは53基で39,552kWh /年、
YAEでは3基で5,600kWh /年を削減しました。これによる付随効果として作業エリアへの装置からの熱放出低減による空調負荷も軽減も期待されます。
断熱材取付状況


②エアーの省エネ

    エアー漏れパトロール(JAE)
    15箇所のエアー漏れを改善し、70,950kWh /年の削減。
    エアーの省エネ(YAE)
    製品取り出し方法の変更や、エアー水抜き方法の変更、エアーブローの間欠化等により、337,000kWh /年の削減。

③生産工程の改善(FAE)
以下の生産工程の変更により10,129kWh /年を削減しました。

    加工方法を変更し、7,413kWh /年の削減。
    加工時間を短縮し、2,716kWh /年の削減。
 

地球温暖化対策に関する啓発活動

2017年度に行った地球温暖化対策に係る啓発活動の幾つかをご紹介します。

●  環境月間(6月1日~6月30日)
  環境月間の周知を行い、サイト毎に各種環境月間行事を催しました。

    アイドリングストップ運動
    ノーカーデー
    エコドライブ講習会
    各事業所周辺地域の清掃活動 他

●  ISO14001:2015年版 改正についての一般教育及び省エネ」関する環境教育
  (7月4日~8月30日)
  国内航空電子グループの全従業員に対して、eラーニングを実施しました。
  (詳細は環境教育の項参照)
●  クールビズ、ウォームビズ
    クールビズ(5月8日~10月31日)
    ウォームビズ(11月1日~3月31日)
●  節電ライトダウンキャンペーン参画(6月21日、7月7日)
夏至と七夕の夜8時から10時までの2時間を特別実施日として一斉消灯を呼びかけ、可能な範囲で各職場内および家庭内において消灯を推進しました。
6月21日:夏至ライトダウン(夏至の日)
7月7日:七夕ライトダウン(クールアース・デー)