車載スペック対応 車載ICTコネクタを順次販売

2024年3月26日

 日本航空電子工業は、PC、スマートフォンなどのICT(情報通信技術)機器向けで実績豊富な、高速伝送、省スペース化などに優れたコネクタから、車載向け要件に適応したコネクタを「車載ICTコネクタ」(*1)として販売を開始いたします。第一弾として、基板対基板コネクタ「WP26DKシリーズ」およびUSB Type-C®(*2)コネクタ「DX07シリーズ」を車載向けに販売を開始し、今後、車載ICTコネクタのラインナップを拡充していきます。

105~125℃高温対応 車載ICTコネクタ2シリーズ

WP26DKシリーズ
(基板対基板コネクタ)

DX07シリーズ
(USB Type-Cコネクタ)

 

概 要

 自動車の電動(EV)化、高機能化が進むにつれて、ECU(Electronic Control Unit)等の自動車内装のレイアウトがPC等の民生機器のようにユニット化され、ユニット内部の基板間やユニット間の電気接続をするコネクタが必要となっています。また、ユニットでより多くの信号を処理する必要があり、コネクタには高速伝送、多極化、省スペース化が求められます。
 当社は、スマートフォン、PCなどのICT機器市場において、高速伝送対応の小型・多極コネクタで豊富な実績を有しており、これらのコネクタの中から、自動車特有の過酷な使用環境に対応可能な接触信頼性に優れる各種コネクタを選定し、車載環境相当の試験を行うことで車載用途での使用に問題がないことを検証してきました。
 そしてこのたび、携帯機器、ICT機器向け基板対基板コネクタ「WP26DKシリーズ」およびUSB Type-Cコネクタ「DX07シリーズ」を、105~125℃の高温環境やUSCAR2規格、LV214規格などの車載要件に対応した「車載ICTコネクタ」として販売を開始しました。今後、microSD™(*3)カード用コネクタやmicroSIMカード用コネクタ、nanoSIMカード用コネクタについても順次、車載向けの販売を予定しています。
 当社は、これまで民生機器向けコネクタで培った技術を生かし、自動車内装などの高性能化、省スペース化の実現に貢献してまいります。

<今後、販売を予定している各種カードコネクタ>

ST1-Tシリーズ
(microSDカード用コネクタ)

SF15シリーズ
(microSIMカード用コネクタ)

SF72シリーズ
(nanoSIMカード用コネクタ)

特 長

【WP26DKシリーズ】

  • 0.35mmピッチ、2列、スタッキング高さ0.6mm、幅1.9mm 基板対基板コネクタ
  • 125℃耐熱性、USCAR2、LV214振動衝撃複合試験などの車載環境相当の試験をクリア
  • 3.0A通電可能な2つの電源端子(ホールドダウン兼用)
  • 嵌合時のモールド破壊を抑制する堅牢(フルアーマー)構造のホールドダウン
  • 接触信頼性が高く実績のある2点接点構造
  • 嵌合時のクリック感による良好な作業性
  • コンタクトにニッケルバリアを施し、半田上がりを防止
  • 対応伝送規格:MIPI、USB4®(*2)、PCIe Gen4

【DX07シリーズ】

  • Universal Serial Bus Type-C Cable and Connector Specification Revision 2.3準拠
  • 125℃耐熱性、USCAR2、LV214振動衝撃複合試験などの車載環境相当の試験をクリア
  • 10Gbps×2(20Gbps)の高速伝送対応(USB 3.2準拠)
  • USB PD EPR(最大240W(5A/48V))対応
  • プラグの表裏方向を気にせずに挿抜が可能なリバーシブル構造
  • 耐寿命性に優れたロック構造

*1:IATF認証非対応
*2:USB Type-C®とUSB4®はUSB-IF(USB Implementers Forum, Inc.)の商標です
*3:microSD™はSD Associationの商標です

 

車載ICTのコネクタ紹介はこちら >

automotive_ICT

 

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