環境報告書2012

グリーン調達の推進

2011年度の活動状況(活動結果)

 現在、欧州、中国、北米はもとより世界中で含有化学物質に対する要求はますます厳しくなってきております。RoHS規制(欧州)では2011年度は大きな改訂はありませんでしたが、規制物質の追加やCEマーキングと言った規制の追加が示唆されました。一方REACH規則(欧州)ではSVHC(高懸念物質)として27物質が追加されました。更に中国RoHSでは2ndステップの施行が近々実施される見通しです。
 この様な状況に対応する為、航空電子グループでは「グリーン調達ガイドライン」をお取引先に提示し、サプライチェーン全体としての含有化学物質の管理や環境保全体質確立等を実施しております。また、これらの含有を禁止する化学物質の混入を撲滅する為にはお取引先様との協力が必須となることから、原則として全てのお取引先に対し定期的に環境品質確認をお取引先様と協力を抱きながら毎年実施しております。
 更に、二次以降のお取引先においても、特に含有化学物質の管理が必須であると考えられる工程を担当されている場合には、一次取引様と同様に環境品質確認を実施しております。
 この環境品質確認につきましては、環境マネジメントシステムで管理すべき重要項目として位置付け、年度毎に環境管理計画を立て、進捗状況を管理しております。
 2011年度の環境管理計画に対する実績は以下の通りであり、目標値を超える成果を達成しております。
 2011年度環境品質確認実施取引先数:目標値284社に対し、実績294社
航空電子における取組みの内容

 

環境アドバイザー認定制度

 航空電子グループでは、2004年度よりお取引先の環境品質確認を担当する「環境アドバイザー」認定制度を導入しています。
 この制度では、決められた内容の教育を受講し、試験に合格した者のみを「環境アドバイザー」に認定し、2011年度は国内/海外合せて35名の新「環境アドバイザー」が誕生しました。
 また、「環境アドバイザー」には任期があり、これを更新する際にも決められた内容の教育を受講し、試験に合格する必要があり、2011年度は国内/海外合わせて73名が更新しました。
 その結果2012年3月末で国内/海外合せて約320名の環境アドバイザーが各地のお取引先様の環境品質確認を行っています。 
 

環境品質管理体制の構築

 JAEグループでは、購入原材料/部品等の受入検査で蛍光X線分析装置による分析を行い、お取引先からの化学物質含有データと相違ないこと、製品出荷時においては、設計データと相違ないことを確認しております。
 これら蛍光X線分析装置を国内/海外生産工場に設置し、環境不具合品を入出荷しない管理体制を構築しております。 

 また、化学物質含有データは、独自の環境データベースで管理し、顧客からの有害化学物質の含有情報に関する要求に対応しています。
 環境品質管理体制につきましては、その構築状況を確認するため、2006年度から毎年度内部監査を実施し、スパイラルアップに努めております。 

お取引先様とのコミュニケーション

 環境品質向上のためには、お取引先様と長期にわたる信頼に基づいた体制の構築が、必須となります。
 2011年度は、コミュニケーションの機会として、お取引先様と相互の強みを生かした関係構築を目指し、「新春懇親会」を開催しました。
 今後も、主要お取引先様に対して調達方針を説明する等、強固なパートナーシップの構築を図ってまいります。