車載AOC(Active Optical Cable)を試作開発
2025年1月7日
日本航空電子工業は、自動車の技術トレンドであるゾーンアーキテクチャにおいて、安全性に関わる重要な車載ネットワークのノイズ対策を目的として、車載AOCを試作開発しました。
概要
今後の自動車内ネットワークの技術トレンドである「ゾーンアーキテクチャ」は、EVにおいて既に実装が始まっており、各カーメーカーも実装の検討を行っています。
ゾーンアーキテクチャにおいて伝送されるデータは大容量となると同時に、このデータによりAIが判断を行うため、ノイズの影響によるデータの乱れ、欠落、遅延などは車載ネットワークの安全性に大きく影響を及ぼします。そのため、ノイズの影響を最小限に留め、大容量で長距離伝送が可能な光伝送が研究されています。
このような背景の中、当社はこの自動車内ネットワークの光伝送に最適な車載AOCの試作開発を行いました。車載要件である105℃対応に適用させるため、光源は量子ドットレーザーを使用し、高温環境下でも使用可能な光伝送ネットワークの提案を行います。
今回の試作サンプルは評価基板とセットにして、2月より順次、評価を希望されるカーメーカーやECUメーカーへ貸し出しを開始いたします。同サンプル評価後のフィードバックに基づき本格的な量産仕様の検討を開始し、さらには規格化を目指します。
なお、本試作品は2025年1月28日から米国で開催される「DesignCon 2025」の他、2025年3月3日からスペインで開催される「MWC Barcelona2025ジャパンパビリオン」に出展いたします。
特長
- ノイズ対策
- 大容量伝送:
送信側 25 Gbps × 2 lane = 50 Gbps
受信側 25 Gbps × 2 lane = 50 Gbps - 長距離伝送:40 m – 4中継
- 軽量化
- 低消費電力
適用装置・市場
- 自動車
- 通信市場
- 産業機器
- 医療市場
- 通信衛星
- 半導体製造装置
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