環境報告書2020
地球温暖化対策


地球温暖化対策は世界的な重要課題であり、より一層の取り組みが求められています。
国内航空電子グループでは「環境意識の啓発」「生産系での対策」「工場施設での対策」を3つの柱として、地球温暖化対策に取り組んでいます。
国内航空電子グループの二酸化炭素排出量
2019年度の国内航空電子グループの二酸化炭素(CO2)総排出量は74,960トンとなり、前年度より増加しましたが、売上高原単位も増加しました。主な要因は、売上高の影響によるものです。引き続き、今後のCO2総排出量及び売上高原単位を監視しつつ、更なるインフラ設備や、生産設備の省エネ化、そして、効率的な生産を行っていきます。
エネルギー使用によるCO2排出量の推移 |

※エネルギー使用の原単位(※マウスを置いて定義をご覧ください)は、国内・海外CO2排出量と連結売上高による原単位を示します。(単位:t-CO2/億円)
※国内電力使用によるCO2換算係数は、電気事業低炭素社会協議会公表値を使用し、2019年度は2018年度実績(0.463 ton-CO2/MWh)を使用しています。
電機・電子業界の統一目標への対応状況
国内航空電子グループは、電機・電子業界の「低炭素社会実行計画」に参画し、「2030年に向けて、生産プロセスのエネルギー効率を年平均1%改善する」を目標として活動を推進しています。生産の増加に伴い、エネルギー総使用量は増加していますが、地球温暖化対策への取り組みによりエネルギー使用原単位の抑制に努めています。
2019年度の 2012 年度を基準としたエネルギー使用原単位改善率は目標6.79%に対し27.57%の結果となりました。
東京都の「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」への対応状況
JAE昭島事業所は温室効果ガス排出総量削減義務の対象であり、2015年度から2019年度の第二計画期間は平均で15%の削減義務が課されています。2019年度の排出量は基準排出量からおよそ13.9%減となり、単年度では15%の削減に達しませんでしたが、第二計画期間では17.4%減となり達成することができました。
2020年度から2024年度の第三計画期間では平均で25%の削減義務が課されており、このままでは削減義務の達成が厳しく、再生可能エネルギーの導入なども含めて、より一層の地球温暖化対策への取組みを推進します。

2019年度 省エネ事例
1.工場関連施設
実施内容① | ||
変電所変圧器更新による損失削減(JAE) | 高効率なアモルファス変圧器を採用している。 ・事務棟変電所変圧器の更新。同時に変圧器統合(6台→4台)、容量見直しを実施。 ・第2工場変電所変圧器1台を更新。 |
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効果 | 状況 |
27,966 kWh/年 (事務棟) 11,009 kWh/年 (第2工場) |
変電所変圧器は老朽化による更新が必要である。(30~35年目安) 2012年度から高効率な機器への更新を計画的に実施。(2018年度迄8台更新) 2019年度からは更に高効率なアモルファス変圧器を採用。 今後は2025年度までに特高受電所1台、第3工場変電所3台、第1工場変電所13台、体育館変電所2台の高効率変圧器への更新を計画。 |
実施内容② | ||
第1工場生産用冷却水ポンプ統合(JAE) | 2017年度に2台個別に運転していた生産用冷却水ポンプをバイパス管を設置し1台に統合、1台を休止する事により省エネを図った。 | |
その後、冷却水使用設備の増加によりポンプの容量不足で、2019年度に冷却水ポンプをインバーター式冷却水ポンプユニットに更新、負荷を統合し2台を休止させた。負荷に応じ冷却水圧力が一定になるよう出力制御する事により更なる省エネを図った。 | ||
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効果 | 状況 |
98,988kWh/年 (負荷により変動) *2017年度効果 94,600kWh/年 |
稼働状況により対応 |
実施内容③ | ||
クリーンルーム空調の電力削減(JAE) | 昭島事業所内クリーンルーム(2箇所)に設置されている空調機設定(室内温度設定、センサー 除湿動作と再熱の差減少)を最適化した。 | |
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効果 | 状況 |
339,584kWh/年 (2015年度実績と比較) |
事業所内の他の空調機器も適宜対応 |
2.照明関連
実施内容① | ||
水銀灯からLED灯への更新(JAE) | 水銀(有害物質)を含む外灯・高天井照明・投光器のLED化計画実施。 2019年度にテニスコート照明12灯)を更新 |
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効果 | 状況 |
695kWh/年(2019年度) (54,574kWh/年削減2013年度から2018年度) |
2013年度から計画的に実施。2018年度迄に91灯を更新し、2019年度の12灯の更新で全103灯の更新が完了。 |
実施内容② | ||
LED灯への更新(JAE) | ・第1工場エレペーターホールの天井照明21灯を更新。 ・第1工場3階フロアの天井照明276灯を更新。 ・事務棟3階フロアの天井照明65灯を更新。 ・第1工場更衣室の天井照明117灯を更新。 ・第1工場トイレの天井照明66灯を更新。 |
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効果 | 状況 | |
43,810kWh/年 | 建屋内照明のLED化は 2013年度から計画的に 実施。今後は老朽化し た事務棟、第1工場フ ロア照明を中心に計画 的に更新予定。 |
3.生産設備関連
実施内容① | ||
成型機への断熱カバー取付(HAE) | 成形機シリンダーへの断熱カバー取付を61基実施。 | |
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効果 | 状況 |
延べ511,000kWh/年 |
延べ230基実施 今後も計画的に実施予定。 |
実施内容② | ||
エアー漏れチェックによるコンプレッサー負荷低減による削減(YAE) | エアー漏れ検出装置「エアーディテクター」を購入し設備等の接続部を確認しエアー漏れを改善。 | |
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効果 | 状況 |
962,000kWh/年 |
今後も計画的に実施予定。 |
4.海外生産拠点の活動
実施内容① | ||
電気使用量の低減(JAE-OR) | エネルギー管理戦略プログラム(SEM)に参加し省エネ取組が出来る30項目を把握。 ・動作センサによる照明機器管理 ・エアーコンプレッサーの設定量見直し ・蛍光灯をLED照明へ更新 12項目を実施 |
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効果 | 状況 | |
72,865 kWh/年 | 残り項目も実施予定 |
実施内容② | ||
工場省エネ活動(JAE-WJ)![]() ![]() |
電気の管理強化を実施。 ・毎日電気の使用を把握・分析・検討を実施。 ・生産状況を確認し効率的にコンプレッサー/窒素設備を起動。 ・エアコン温/湿度の設定を管理する。 ・施設/設備のメンテナンス及び稼働率を向上させる。 社員に2回/年、省エネ教育を実施。 古い空調の使用を停止及び空調機器更新。 |
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効果 | 状況 | |
666,632kWh/年 |
未算定 |
実施内容③ | ||
全工場エアコン及び通気設備全熱交換機の使用合理化管理(JAE-WX)![]() ![]() |
空調機器の使用管理 ・温度設定管理,夏26℃以上,冬は18℃以下。 ・保護カバーを取付、温度調整不可。 ・ 公共区域責任者の明確化管理。 全熱交換機の使用管理: ・配電盤にタイマーを設置しタイマー |
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効果 | 状況 | |
未算定 | 未算定 |
5.物流関連
庸車(ようしゃ)の運行ルート見直し・本数減便による効率化でCO2削減
定期便運行について効率化が出来ないか、納品先と協議を行い、運行ルート見直しや 本数減便する事によりCO2を削減した。2019年度の実績:CO2削減35.92トン
地球温暖化対策に関する啓発活動
2019年度に行った地球温暖化対策に係る啓発活動の幾つかをご紹介します。● 環境月間(6月1日~6月30日)
環境月間の周知を行い、サイト毎に各種環境月間行事を催しました。
環境月間の周知を行い、サイト毎に各種環境月間行事を催しました。
- ノーマイカー運動
- エコドライブ運動
- 各事業所周辺地域の清掃活動 他
● クールビズ、ウォームビズ
- クールビズ ( 5月7日~10月31日)
- ウォームビズ(11月1日~ 3月31日)
● 節電ライトダウンキャンペーン参画(6月21日、7月7日)
夏至と七夕の夜8時から10時までの2時間を特別実施日として一斉消灯を呼びかけ、可能な範囲で各職場内および家庭内において消灯を推進しました。
夏至と七夕の夜8時から10時までの2時間を特別実施日として一斉消灯を呼びかけ、可能な範囲で各職場内および家庭内において消灯を推進しました。
6月21日:夏至ライトダウン(夏至の日)
7月7日:七夕ライトダウン(クールアース・デー)
7月7日:七夕ライトダウン(クールアース・デー)
サプライチェーン協業による地球温暖化対策
航空電子グループでは、国内の仕入れ先様へCSRガイドラインにて温室効果ガスの排出量削減のご賛同及び実践をお願いし、各社に年間の購入電力量の集計を行っています。回答があった弊社取引金額(商社除く)上位20社の2018年度からの購入電力量はわずかに削減しました。持続可能な社会の形成に向けて
環境報告2020発行に際して
環境経営のシンボル
報告範囲と編集方針
環境活動の実績
環境マネジメント
社会との関わり
環境負荷低減の取組み